もんじゅでナトリウム漏れ誤警報
日本原子力研究開発機構は30日、高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で同日午前3時40分ごろ、2次冷却系の冷却材ナトリウムの漏洩を知らせる警報が作動したと発表した。実際のナトリウム漏れや環境への影響はなかった。
警報が作動した原因は不明で、同機構が詳しく調べ、結果を経済産業省原子力安全・保安院に報告する。
もんじゅは原子炉停止中だが、炉内には核燃料が装荷されており、冷却のために1次系、2次系でナトリウムが循環している。
警報が作動したのは、原子炉補助建屋にある、2次系配管周辺に設置された検出器の一つ。部品を交換したり、作業員が現場を目視で点検したりしたが、ナトリウム漏れは確認できなかったという。
もんじゅは1994年に初臨界に達したが、95年にナトリウム漏洩事故が起こり、14年以上運転を停止。2010年5月に運転を再開したものの、同8月に燃料交換装置の落下事故が発生して再停止し、計画が大幅にずれこんでいる。〔共同〕