DOWA株が年初来安値 利根川水系の有害物質問題
関東の利根川水系浄水場で水質基準を超すホルムアルデヒドが検出された問題の影響を受け、25日の東京株式市場でDOWAホールディングス株が急落、一時は前日比14%(68円)安の429円まで下げ、年初来安値を更新した。
DOWAの子会社、DOWAハイテック(埼玉県本庄市)の委託先が原因物質を排出した可能性が高いと埼玉県が発表。DOWAの業績への影響を懸念した売りが広がった。終値は11%(54円)安の443円で、この日の東証1部銘柄の下落率ランキングで2位。
DOWAハイテックは太陽光パネルなどの材料である銀粉を生産。工程で出る廃液の処分をグループ内外の廃棄物処理会社に依頼していたが、設備トラブルなどで急きょ依頼した群馬県高崎市の処理会社で問題が起きた。処理会社は廃液に原因物質が含まれているとは知らなかったとしており、廃液中の分析値は示したとするDOWA側と主張が食い違っている。
再生可能エネルギーの全量買い取り制度が7月に始まると太陽光パネル市場は急成長する見通しで、廃液も増加する。「処理依頼先を増やすことは課題」(DOWAハイテック)としている。
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