民主、衆院37人を除名 小沢元代表は新党準備加速
民主党は3日、常任幹事会を開き、消費増税関連法案の衆院採決で造反した党所属議員の処分を決めた。法案に反対し離党届を提出した小沢一郎元代表ら衆院議員37人は党倫理規則で最も重い除籍(除名)処分とする。倫理委員会での議論を経て正式決定する。元代表は来週にも新党を結成し、党首に就任する方向だ。
法案に反対したが離党届は出していない鳩山由紀夫元首相は党員資格停止6カ月とする。鳩山氏は9月の党代表選の投票権を失う。
一方、法案に反対し党に残っている鳩山氏以外の18人は党員資格停止2カ月。衆院採決を欠席・棄権した15人は厳重注意か注意にとどめた。小沢元代表に同調して離党届を出した参院議員12人については、参院で法案が採決されておらず、造反したわけではないとして離党を認めた。
離党届を提出した衆院議員38人のうち水野智彦衆院議員は3日、撤回を執行部に申し入れ、認められた。離党者は衆院議員37人、参院議員12人の計49人になった。
一方、小沢元代表は新党を結成するための準備を加速した。4日に離党組で新党結成に向けた準備会合を開き、要請を受ける形で党首に就任する方向。党名や政策を元代表に一任する見通しだ。ただ、離党届を提出した瑞慶覧長敏衆院議員は3日、新党には参加しない考えを示した。
野田佳彦首相は同日、元代表らの処分について「一日も早く党の規律を回復して態勢の立て直しを早急にしなければならないとの判断で考えた内容だ」と述べた。訪問先の宮城県山元町で、記者団の質問に答えた。