米マイクロソフト、企業向けSNS「Yammer」買収で交渉中か
米Microsoftが企業向けSNSの米Yammerを買収することで協議中であると、複数の米メディアが現地時間2012年6月15日に報じた。米Bloombergによると、Microsoftは10億ドル以上を提示しており、6月15日にも交渉がまとまる見込み。
Yammerは米PayPalの元最高執行責任者(COO)のDavid Sacks氏が2008年に立ち上げた。組織内のコラボレーションに焦点を当てて設計しており、米Ford Motorや米eBayをはじめ20万社以上が利用し、Fortune 500企業の80%以上で採用されているという。複数のベンチャーファンドなどからこれまで合計1億4200万ドルの資金を調達した。米Forbesによると、同社は2月に実施した資金調達ラウンドでは8500万ドルを獲得し、企業価値は6億ドル以上と見積もられている。
MicrosoftはYammer買収によって、企業向けソリューションにソーシャルネットワーキングツールを追加し、法人向け事業を強化したい考えだ。競合会社の米Salesforce.comはソーシャルマーケティングツールの米Buddy Mediaを買収することを6月初めに発表し、米Oracleもソーシャルマーケティング管理の米Vitrueとソーシャルメディア分析の米Collective Intellectを獲得することを5月と6月に明らかにしている。
なお、米InfoWorldによると、YammerはMicrosoftの「SharePoint」に対応し、「Lync」や「Skype」との連携も可能という。4月には「Microsoft Dynamics」のサポート追加も発表している。
[ITpro 2012年6月15日掲載]