オスプレイ緊急着陸、政府は火消し発言相次ぐ
米海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイが9日に機体トラブルを起こして米ノースカロライナ州で緊急着陸したことを受け、政府では11日、火消しの発言が相次いだ。
森本敏防衛相は記者団に「緊急着陸は民間機であれ軍用機であれ起こっている。あくまで事故を未然に防ぐためだ」と指摘。藤村修官房長官は記者会見で「一般の事例だ。(米側に)照会し、きちんと説明していくことに尽きる」と語った。防衛省は事務的に詳細を問い合わせている。
一方、沖縄県側は配備反対の姿勢を鮮明にしている。仲井真弘多知事は11日、東京都内で記者団に「地元の不安がなくならないと『はい分かりました』とはならない」と強調。国民新党の下地幹郎幹事長は野田佳彦首相に、オスプレイの事故調査結果と再発防止策が確認できるまで米軍岩国基地(山口県)への搬入はすべきでないと要請。首相はコメントを避けた。
オスプレイは米国時間9日、訓練中に機体のトラブルが見つかり緊急着陸した。同機は4月にモロッコ、6月には米フロリダ州で墜落し、米兵が死傷している。