大飯3号機、「臨界」に到達 4日にも送電開始
関西電力が1日夜に原子炉を起動した大飯原発3号機(福井県おおい町、118万キロワット、加圧水型軽水炉)は2日午前6時、炉内で核分裂の連鎖反応が持続する臨界に達した。
その後、徐々に原子炉の出力を上昇させ、早ければ4日に送電を始めて再稼働。8日にもフル稼働する。大飯3号機の運転再開は約1年3カ月ぶり。昨年3月の東京電力福島第1原発事故以降、定期検査で停止した原発の再稼働は初めて。
一方、再稼働に反対する市民グループは起動後も原発近くに残り、抗議活動を続けた。
関電は1日午後9時、核分裂を抑制していた制御棒を引き抜き、原子炉を起動した。2日早朝にかけて53本ある制御棒を順次、引き抜きながら、臨界に向け、核分裂反応を抑える1次冷却水中のホウ素濃度を徐々に下げた。経済産業省の牧野聖修副大臣らも作業に立ち会い、臨界を確認。
大飯3号機は昨年3月から定期検査で停止していた。大飯4号機でも再稼働準備を進めており、早ければ7月17日に原子炉を起動。20日に発電を始め、24日にもフル稼働させる。〔共同〕
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