情報漏洩の疑い、教頭ら書類送検 京都登校事故巡り
京都府亀岡市で4月、10人が死傷した集団登校事故を巡り、被害者らの個人情報を加害者側に漏らしたとして、京都府警は30日までに、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで、亀岡署交通課の警部補(51)と巡査長(53)、市立安詳小の教頭(51)を書類送検した。
府警監察官室によると、警部補と巡査長はいずれも「被害者への配慮が足りなかった」と反省し、教頭は「懇願され漏らしてしまった」と説明しているという。
府警は29日、警部補を所属長訓戒、巡査長を本部長注意とし、京都府教育委員会は、教頭を戒告の懲戒処分とした。監督責任として、亀岡署長が本部長注意、校長が文書訓告となるなどした。
送検容疑は、警部補は事故翌日の4月24日未明、運転していた少年(18)=自動車運転過失致死傷罪で起訴=の父親に「謝罪したい」と懇願され、被害者10人分の連絡先などが書かれたメモを渡し、巡査長は警部補の指示でメモを作成した疑い。教頭は、少年の親族に被害者の携帯電話番号を教えた疑い。
少年の父親は24~25日、事故で死亡した松村幸姫さん(26)の携帯電話と小谷真緒さん(7)の自宅に電話をかけ、漏洩が発覚した。〔共同〕