米司法省、独禁法違反でアップル提訴 電子書籍販売巡り
【ニューヨーク=共同】米司法省は、米アップルと複数の欧米大手出版社が電子書籍の販売を巡り公正な競争を阻害し、独占禁止法(反トラスト法)に違反した疑いがあるとして、ニューヨークの裁判所に提訴した。欧米メディアが11日伝えた。
電子書籍販売で先行する米アマゾン・コムを追撃するアップルにとって痛手となる恐れがある。
アップルが多機能端末iPad(アイパッド)の導入とともに始めた電子書籍のオンライン書店「アイブックストア」で、アップルと出版大手が共謀して書籍を値上げした疑いが持たれている。
対象の出版大手はハーパー・コリンズ、アシェット、ペンギン、マクミランなど。
米メディアによると、販売側が価格を決めるアマゾン方式と異なり、アップルは販売価格の3割を受け取る代わりに、出版社が価格を決められる契約を締結。同じ電子書籍をアマゾンに安い価格で提供しないことを求めたとされる。
欧州連合(EU)の欧州委員会も、アップルと出版大手が、欧州市場での電子書籍の販売をめぐり公正な競争を阻害したとして調査を始めたと明らかにしている。