関電、過去最大の最終赤字2422億円 12年3月期
関西電力が27日発表した2012年3月期連結決算は、最終損益が2422億円の赤字(前の期は1231億円の黒字)だった。赤字幅は過去最大。同社の原子力発電所全11基が東日本大震災の発生以降、順次運転を停止し、火力発電の稼働増で燃料費が増加したことが主因。
売上高は2%増の2兆8114億円、経常損益は2655億円の赤字(前の期は2379億円の黒字)。液化天然ガス(LNG)などの燃料費負担に加え、他社からの電力購入費が膨らんだことも採算の重しとなった。
政府や関西電が再稼働を目指す大飯原発3、4号機(福井県おおい町)など今後の原発稼働状況が見通せないため、13年3月期の業績見通しと配当予想を「未定」とした。12年3月期末配当は従来予想通り30円とする。
同日会見した八木誠社長は「グループの総力を挙げて停止中の原子力プラントの再稼働に取り組む」と、原発再稼働に強い意欲を示した。
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