ラムサール条約登録地、渡良瀬・宮島など9カ所を候補に
環境省は10日、水鳥などが生息する湿地を保護するラムサール条約の新たな登録候補地として、茨城、栃木、群馬、埼玉の4県にまたがる渡良瀬遊水地や、広島県の宮島など計9カ所を選定した。7月にルーマニアで開かれる条約締約国会議での登録をめざす。
2万羽以上の水鳥が定期的に飛来することや、魚類の重要な餌場・産卵場であることなどが登録の条件。国内ではこれまでに、北海道の釧路湿原、滋賀県の琵琶湖など37カ所、計1310平方キロが登録されている。
環境省はラムサール条約への登録にあたり、国指定の鳥獣保護区や国立公園の特別地域などとして自然環境が保全されていることを条件に含めている。この国内ルールを満たしていなかった渡良瀬遊水地と円山川下流域・周辺水田(兵庫県)、荒尾干潟(熊本県)の3カ所については、10日の中央環境審議会(環境相の諮問機関)で鳥獣保護区とすることを了承した。