静岡で新茶の初取引
新茶シーズンの本格的な訪れを告げる「新茶初取引」が23日朝、全国一の生産量を誇る静岡県の静岡茶市場(静岡市)で開かれた。初取引は午前7時すぎにスタート。約800人の関係者が会場を埋め尽くし、商談の成立を告げる軽快な手締めの音が鳴り響いた。
静岡市では昨年6月、藁科地区の一番茶の「製茶」で国の暫定規制値を上回る放射性セシウムが検出され、出荷自粛などの打撃を受けた。今月1日からは、大幅に厳格化された新基準値が適用され、安全性の確保に一段と努めている。
1キログラム8万8000円の最高値となった新茶の生産者、静岡市の中山勉さん(59)は「今年の生育状況は近年になく最高の状態。上質のお茶を提供していきたい」と笑顔で話した。