エプソン、HOYAに眼鏡レンズ事業を売却
従業員も原則引き継ぎへ
セイコーエプソンは10日、HOYAに眼鏡レンズ事業を売却する交渉を始めると発表した。両社が同日、交渉開始で基本合意した。エプソンの開発製造拠点3カ所をHOYAに譲渡し、従業員2200人も原則としてHOYAが引き継ぐ。エプソンは情報機器に経営資源を集中し、HOYAは眼鏡レンズ事業のグローバル展開を急ぐ。
譲渡対象はエプソンの松島事業所(長野県箕輪町)、セイコーレンズサービスセンター(大阪市)、フィリピンエプソンオプティカルの3拠点と、国内600人、海外1600人の人員。売却額は今後詰める。6月末~7月末までの本契約締結を目指す。
HOYAは眼鏡レンズで世界3位で、約10%のシェアを持つ。エプソンは同5位。両社の眼鏡レンズ事業の売上高を単純合計すると約1100億円。HOYAはエプソンの事業資産を統合し、競合するフランスやドイツの企業を追撃する。
エプソンは事業見直しにより、中核のプリンターやプロジェクターなどの強化を急ぐ。