新iPad mini、14年3月ごろまで供給不足か

米国の市場調査会社IHS傘下のiSuppliは、現地時間2013年10月24日、米アップルが10月22日に発表した第2世代のiPad miniの「Retinaディスプレーモデル」について、第4四半期（10～12月）の供給量が需要を大きく下回るとする予測を示した。

同社が調査したサプライチェーンのデータによると、第4四半期におけるiPad mini用Retinaディスプレーの出荷個数は400万個を大きく下回り、300万個弱になる可能性もあるという。iSuppliによると、アップルが2012年にiPad miniの初代モデルを発売した際、最初となる2012年第4四半期の出荷台数は890万台だった。当時の需要はこれを優に上回っており、アップルは2013年初頭に大量の受注残を抱えていた。

今年のiPad mini Retinaディスプレーモデルも、900万台程度の需要があると見込まれる。このため同モデルの需要と供給は極めて不均衡になると、iSuppliは予測している。

アップルは10月22日に米サンフランシスコで開催したイベントで新型iPadを2モデル発表した。そのうち「iPad Air」の販売開始日については11月1日としたが、iPad miniについては「11月中」とし、明確な発売日を示さなかった。その背景には「こうした第4四半期の厳しい供給状況がある」と、iSuppliタブレット端末調査ディレクターのRhoda Alexander氏は見ている。

iSuppliによると、iPad mini新モデルの供給体制は、2014年第1四半期に大幅に改善するとのこと。ただし、iPadの製造工場がある中国では1月末が旧正月（春節）と重なるため、供給不足は2014年2月あるいは3月まで続くと同社は予測している。

[ITpro 2013年10月28日掲載]