充電1回で351キロ走行 慶大発ベンチャーが新EV
14年に量産めざす
慶応義塾大学発の電気自動車(EV)開発ベンチャーのシムドライブ(川崎市、清水浩社長)は28日、EVの試作第2号車「シム―ウイル」を発表した。昨年発表した第1号車に比べ、1度の充電で走行できる航続距離を3割増の351キロメートル(JC08モード)に伸ばしつつ、大型車並みの室内空間を確保した。2014年の量産を目指す。
2号車はパナソニック製のリチウムイオン電池を採用し容量を35キロワット時と1号車に比べ3割増にし、車両重量を49キログラム減らし航続距離を伸ばした。大きさはエンジン排気量1300~1500ccの小型ガソリン車と同等だが、高級車並みの室内空間を確保し乗り心地を向上。時速100キロメートルまで5.4秒で達する。
モーターを車輪に内蔵する「インホイールモーター」を採用するため、駆動系の部品が少なく、日産自動車のEV「リーフ」よりも航続距離を150キロ以上も伸ばせた。
2号車の開発には、クラレや東レ、タカタなど34社が参画。シムドライブは技術仕様を公開して開発パートナーを募り、早期の商用化につなげる。
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