1月の貿易赤字、過去最大の1兆4750億円
赤字は4カ月連続
財務省が20日に発表した1月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支が1兆4750億円の赤字(前年同月は4794億円の赤字)になった。赤字幅はリーマン・ショックを受けて世界的に需要が落ち込んだ2009年1月(9679億円)を上回り、統計がさかのぼれる1979年以降で過去最大を更新した。欧州債務危機の影響で需要が減少したうえ、中国の春節(旧正月)で部品などの輸出が低調だったもようだ。
日経QUICKニュース社がまとめた市場予想の平均値は1兆4325億円の赤字だった。貿易赤字は4カ月連続で、リーマン・ショック後の08年10月~09年1月(4カ月連続)以来の長さになった。11年は31年ぶりに貿易赤字に陥り、12年もこうした傾向が続いている。
輸出額は前年同月比9.3%減の4兆5102億円。輸入額は9.8%増の5兆9852億円。輸出は鉄鋼や半導体などの減少が響いた。一方、輸入は液化天然ガス(LNG)が石炭などエネルギー関連の増加が目立った。
〔日経QUICKニュース〕