三井物産、スペインで太陽熱発電事業に参画
三井物産は5日、スペインの太陽熱発電事業に参画すると発表した。スペインの総合建設会社(ゼネコン)傘下の太陽熱発電会社に3割出資し、発電容量50メガ(メガは100万)ワットの発電所を2012年末に稼働させる。出資額は数十億円になる見込みだ。今後も成長が見込める太陽熱など、再生可能エネルギー分野の投資を加速する。
太陽熱発電会社グズマンエネルヒアの株式3割を取得することで、スペインのゼネコン大手FCCと合意した。グズマンエネルヒアはスペイン南部のコルドバ市近郊に太陽熱発電所を建設中。総事業費は約300億円で、資金の半分以上はプロジェクトファイナンスで賄う考え。政府による電力の買い取り優遇制度を活用し、2万6千世帯分の電力を販売する。
太陽熱発電は鏡を利用して太陽光を集め熱媒体を加熱し、発生した蒸気によりタービンを回すことで発電する。発電時に二酸化炭素(CO2)を排出せず、発電効率も現時点で太陽光よりも高いことが特徴。三井物産によると、今回の事業で年間3万トンのCO2排出削減が期待できる。
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