味噌かつ矢場とん、家業から企業に初の中計で多角化へ
味噌かつ店チェーンの矢場とん（名古屋市）が家業から企業に変身する。創業家以外で初めて、中部電力出身の奥村与幸氏（68）が社長に就任。これまでは詳細な出店計画などを立ててこなかったが、初めて中期経営計画を策定し法人営業などを強化。部長が責任を持つ決済の範囲を設定するルールも定めた。名古屋めしの代表格、矢場とんを「味変」する。 矢場とんは1947年、矢場町で創業した。とんかつに甘辛い味噌だれをかけた…
働く障害者が増えている。民間企業の雇用者は2023年6月1日時点で64万2178人と前年より4.6%増えた。20年連続の増加で、雇用者に占める割合も2.33%と過去最高だった。構造的な働き手不足もあって障害者の活躍の場はさらに広がりそうだが、収入面を含めて安心して安定的に働ける環境の整備が一段と重要になる。 国は一定規模以上の事業所に対し、従業員の一定割合の障害者を雇用するよう義務付ける。この法…
銅価格の高騰を受け、富山県高岡市の主要産品「高岡銅器」が新たな市場開拓に乗り出している。お寺の釣り鐘製作技術でウイスキー蒸留器を作り、仏具の鈴（りん）を楽器や「熊よけ鈴」に転用する。神仏関連の需要が減るなか、伝統工芸品の強みを生かして原料高を販売価格に転嫁させる。 「お寺の釣り鐘もウイスキー蒸留器も形が似ている。作れないことはない」。日本の釣り鐘で7割のシェアを持つ老子製作所（高岡市）の老子祥平…
長野市中心市街地で販売価格1億円超のマンション「億ション」や、20階建て以上のタワーマンション（タワマン）など100戸以上の大規模マンションの開発が相次いでいる。これまでは県内シニア世代を中心に管理の手間がかかる持ち家からマンションへの住み替え需要が多かったが、足元では首都圏から移住のために購入する人も増えている。 JR長野駅から徒歩約13分、「権堂商店街」のアーケードのすぐ隣で地上17階建て全…
福岡空港が「数十年に一度」の大工事で生まれ変わろうとしている。4月に就任した福岡国際空港（福岡市）の田川真司社長は日本経済新聞のインタビューに応じ、将来像について「ひとつの街をつくるイメージ」と語った。2026年度に竣工予定の商業モールやホテルを備えた複合ビルを目玉に、地域住民も集客できる施設をめざす。 福岡国際空港は26年度にかけて6エリアで大規模工事を計画している。設備投資は総額約890億円…
「鎌倉シャツ」を展開するメーカーズシャツ鎌倉（神奈川県鎌倉市）が愛媛県今治市で取り組む「しまなみコットン」プロジェクトが注目を集めている。綿花の栽培からシャツの縫製まで国内で完結させる試みだ。環境や人権に配慮した「エシカル消費」の広がりでサプライチェーン（供給網）の厳格な管理が求められるなか、ひとつの解となる可能性を持つ。 「コットンの日」の5月10日、プロジェクトの「初植え祭」が五月晴れの青空…
北洋銀行がデジタル人材の育成に力を入れている。若手行員がデジタルを活用した商品開発や人工知能（AI）の活用モデルの作成に携わっており、2026年3月末にはデータを高度に活用できる専門人材を10人育成する方針だ。デジタルに精通する人材の内製化を通じ、銀行業務や顧客サービスのデジタルトランスフォーメーション（DX）を加速させる。 育成を目指すデジタル人材は3つの領域を想定する。具体的には、データ分析…
