チリ鉱山、救出は13日午前0時開始 鉱業相
【コピアポ=檀上誠】チリ北部コピアポ郊外の鉱山落盤事故で、チリ政府は11日、地下に閉じ込められている作業員33人の救出作業を、現地時間13日午前0時(日本時間13日正午)から始める方針を明らかにした。11日未明に救出用トンネルの補強工事が完了。既に救出に使うカプセルの試運転を始めており、準備作業は最終段階に入った。
11日午後(日本時間12日未明)に会見したゴルボルネ鉱業相は、「救出用カプセルは振動も無く非常に順調に稼働した」と救出成功に自信を示した。試運転では約620メートルのトンネルのうち610メートルまでカプセルを下ろしたという。
救出を待つ作業員は今後、食事の調整などの準備に入る。作業員を引き上げる前に鉱山技師と医療関係者最大4人が、救出用カプセルを使って作業員が待つ地下避難所に降りて、救出作業を支援する。
現地での関心は、作業員の救出順に集まっている。最初の1人の心理的な負担は大きく、引き上げ作業中のトラブルに対処できる能力も求められる。マニャリク保健相は11日、「最初の1人は志願になる」との考えを示した。作業員のうち最後に地下を後にするのは、33人のリーダーになる見通し。
救出準備の進展を受けて、現地では期待が高まっている。市中心部の広場では11日、救出の様子を生中継する大型スクリーンの設置作業が始まった。またチリ国旗や、作業員の数にちなんで「33」の数字をあしらった旗を売る人の姿も見られた。