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「みちびき」が導く 自動運転誤差数センチに 三菱電機の試験走行

関西サイエンスマガジン

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三菱電機は10月中旬、日本が打ち上げた準天頂衛星「みちびき」からの信号を利用した自動運転技術を搭載した実験車を試験走行した。兵庫県赤穂市のテストコースに姿を現した自動運転車は、スイッチ一つで、ブレーキや車線維持、縦列駐車などの自律走行をスムーズにこなした。位置情報の誤差がわずか数センチの自動運転技術の登場は、自動運転車の実用化が目前に迫っていることを予感させる。

競輪のバンクのような周回ができるテストコースにお目見えしたのは「xAUTO(エックスオート)」と名付けられた普通のミニバン車だ。見た目こそ普通だが、車体の四方にはミリ波や超音波のレーダー、周辺を監視するカメラが搭載された自動運転車だ。

エックスオートは全地球測位システム(GPS)の信号と、準天頂衛星「みちびき」から送られる「CLAS信号」を併せて使う。現在のGPS信号は数メートル単位の誤差が生じるが、CLAS信号の補正を加えれば誤差はわずか数センチの範囲まで抑えられるという。同社自動車機器開発センターの赤津慎二副センター長は「自動運転車の命綱ともいえる正確な車の位置情報を確保できた」と話す。

試験走行では、GPSの試験信号を受信しながら、一般道程度の幅のコースを直線では40キロ、コーナーでは20キロでの自動運転を実証した。車内のモニター画面の「AUTO」ボタンを押すと、自動運転モードに切り替わる。ハンドルやアクセルから手足を離し、しっかり加減速してスムーズに走行した。

揺れやぶれもなく乗り心地は自分で運転している時と変わらない。コース上に配置したパイロンの間も通過した。車線変更も正確で、数センチの誤差に抑えられる技術を証明した。

運転席にはドライバーを監視するモニターがあり、視線や目の開き方などから居眠りや脇見などを検知した。しばらくたっても改善しない場合は警告音が鳴り、路肩に自動で停車するなど安全面での配慮も行き届く。

前方を走る車との車間距離を維持する機能は車両同士の通信技術を使い、前の車がブレーキをかけると反応する。渋滞時に車両に追従する機能は、車体のカメラとレーダーで先行車の動きを記憶して自動で追従した。

自動ブレーキはセンサーで歩行者の姿や車両の軌道を予測し、衝突の危険があると判断するとかかる仕組みだ。実際の走行では時速40キロのスピードでマネキンの飛び出しを感知し、急ブレーキをかけて止まった。

普段の運転でも技術を要する縦列駐車では自動運転のすごさが実感できた。リモコンで縦列駐車を指示すると、ハンドルを自動で数回切り返し、前後の車に当たるすれすれまで車を追い込んで正確に駐車した。運転技術が上手な人でもなかなかできない芸当だ。

同社は2016年から高速道路上でエックスオートの実証実験を始めた。300時間以上の時間をかけて濃霧や降雪時などの劣悪環境下でも自動運転できることを確認したという。まだ若干、起動が遅れるといった課題もあるが、「精度の高いみちびきの信号を使えば対応は可能だ」(赤津副センター長)。

山川智也自動車機器開発センター長は今後の展望について「技術的には20年以降に実用化できるが、道路状況は様々でユーザーの扱い方もそれぞれ。条件面を拡大し、高度なレベルを求めていきたい」と語った。本格的な商用化については「国の法規やインフラ整備も必要になる。自動車メーカーと意見を交わしながら実用化していきたい」と強調した。

(文・川口健史、写真・淡嶋健人)

 関西にはけいはんな学研都市(関西文化学術研究都市)や神戸医療産業都市、京都大学や大阪大学などのほか、大手企業の研究機関が集積する。関西の先端技術や研究を、独自の視点で切り取った写真と文章で毎月伝える。

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