性暴力被害告発の伊藤詩織さん、国連で訴え
【ニューヨーク=高橋里奈】性暴力被害に関する告発本を出した伊藤詩織さん(28)は16日、ニューヨークの国連本部で記者会見し「日本の文化は"恥"が大きな部分を占めており、性暴力はタブーな話題だ」として被害者が声をあげることの難しさを訴えた。社会から大きなバッシングを受けたと話し、セクハラや性暴力を巡る日本社会の意識改善を求めた。
警察にレイプ被害を届け出た伊藤さんは「よくある話だ」といわれたという。少女時代に痴漢に遭っても親や教師は取り合ってくれなかったと打ち明け、日本では被害を正当に訴える環境が十分ではないと訴えた。
一方、米国から広がっているセクハラ被害者が声を上げる「#Me too(私も)」運動に励まされたとし、「#We too(私たちも)」運動を展開していきたいと話した。
2017年に改正刑法が成立し、性暴力への罰則が強化されたことを歓迎しつつ、「やるべきことはもっとある」と訴えた。