乳児ボツリヌス症で初の死亡例 ハチミツ与える
6カ月男児へ1カ月にわたり
東京都は7日、ハチミツを与えられたことが原因で乳児ボツリヌス症になった足立区の生後6カ月の男児が死亡したと発表した。男児の家族が約1カ月間にわたってハチミツが入った離乳食を食べさせていたという。
都によると、統計が残る1986年以降、乳児ボツリヌス症による死亡例は全国で初めて。
1歳未満の乳児がハチミツを摂取すると、腸管内でボツリヌス菌が増殖し、毒素で呼吸困難、便秘などの症状を引き起こす危険がある。
都は「1歳未満の乳児にハチミツを与えてはいけない」と注意喚起しているが、離乳食を食べさせた家族はハチミツが乳児ボツリヌス症を引き起こすことを知らなかったという。
男児は1月中旬から約1カ月間、ジュースにハチミツを混ぜた離乳食を食べていた。都の調べでは、1日当たり約10グラムのハチミツを摂取していた可能性があるという。2月中旬から体調が悪化。けいれんや呼吸困難を起こして同下旬に救急搬送され、3月末に死亡した。