「道徳」評価は記述式、入試に使わず 文科省会議が提言
文部科学省の有識者会議は22日、2018年度以降に小中学校で正式な教科となる「道徳」の評価方法を示した提言をまとめた。評価は5段階などの数値ではなく記述式とし、入試に使う内申書には記載しないよう求めた。文科省は今月中にも都道府県教育委員会などに通知する。
他の児童生徒との比較による相対評価ではなく、いかに成長したかを重視。記述により、良い点や改善すべき点を指摘して成長を促す「個人内評価」を行うことにした。英語や数学など他教科の評定などとは「基本的な性格が異なる」とし、調査書(内申書)には記載せず、入試には使わないことも強調した。
具体的には、発言や作文などから▽他人の意見を理解しようとする姿勢が見られるか▽読み物教材の登場人物を自分の立場に置き換えて考えられているか――などに着目し判断すべきだとした。
現在「道徳の時間」は教科外に位置付けられており、小学校で18年度、中学校で19年度から「特別の教科 道徳」に移行する。教科書を使って評価する教科となり、有識者会議は15年6月以降、評価方法を議論してきた。