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広告ブロックソフト、人気の出すぎで墓穴を掘る

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VentureBeat

どんなに暑い夏もいてつく冬になるように、広告ブロックツールがどれほど破竹の勢いで成長していても(2016年は前年比30%増)、やがてバナー広告が復活を果たすだろう。

その理由を探ると、なぜ大半の人がそもそも広告ブロックツールをインストールするのかという問題に行き着く。これはプライバシーへのこだわりや反資本主義思想といったイデオロギーのためではなく、手間の割に効果が高いからだ。広告ブロックツールは無料で、2分でダウンロードでき、ウェブ閲覧時の煩わしさも軽減できる。それならお得だというわけだ。

だが、最近のトレンドに伴い、こうしたお得な状況はいずれ変わるだろう。一部では既に変化が起きている。

「俺がスパルタカスだ!」

デジタル広告で困るのはポップアップメッセージだ。記事を読んでいると、画面がチカチカして切り替わる。どこまで読んだかが分からなくなり、全く我慢ならない。

こうした邪魔を避けようと広告ブロックツールをインストールしても、今度はこのツールが邪魔を呼び込む確実な手段になる。サイト運営者が絶えずズボンの裾を引っ張ってきて、「広告ブロックツールのホワイトリスト(表示を認める広告リスト)にどうか入れてください!」とわめき立てるからだ。しかも、こうしたメッセージは2つの理由から増加の一途をたどっており、さらに激しくなっている。

第1の理由は、モバイル端末の利用増加でデスクトップ端末でのサイト閲覧が減っている上に、モバイルサイトは収益化が難しいという事情による。このため、デスクトップ端末からのアクセスの価値が高まり、サイト運営者はデスクトップでの広告視認を逃すまいと必死になっている。広告ブロックツールをインストールしている人は格好の標的というわけだ。

第2の理由は「アンチアドブロック(広告ブロック機能をインストールしている端末にコンテンツを表示しないこと)」のメッセージがもはやタブーではなくなったことにある。米老舗メディアのアトランティックから米ゴシップサイト「Gawker(ゴーカー)」に至るまで、どのサイトもこうしたメッセージを表示している。

サイト運営者は当初、手厳しい印象を与えたくないと慎重な姿勢をとっていたが、(映画「スパルタカス」で、奴隷たちが反乱の首謀者スパルタカスを守るために次々と「俺がスパルタカスだ!」と名乗り出るシーンのように)「俺がスパルタカスだ!」と45番目に叫んでも、最初に立ち上がるほどのインパクトはない。しかも、アンチアドブロックのメッセージは、もっと頻繁に目にする「有料コンテンツの壁」に比べれば、まだ寛容に思える。

広告ブロックツールはもはや対抗不可能?

広告ブロック機能はいたちごっこに例えられてきた。サイト運営者が何らかの策をとる度に、広告ブロックソフトウエアが対抗策を打ち出していたからだ。サイト運営者がどうしても広告を見てもらいたいわけではなく、エコシステム(生態系)もそれほど高度でなかった頃は、それで済んだ。だが今では、一匹のいたちとハチの大群の闘いという様相を呈している。

1人のプログラマーがアンチアドブロックのメッセージを一から作成し、配備するには2時間もあれば十分だ。米クラウドフレアが最近発売したような、データ量の小さいブログやウェブサイト向けのすぐに使えるメッセージも出回っている。

広告ブロックソフト「アドブロックプラス」は米フェイスブックなど特定の巨大プラットフォームとは互角に渡り合っているが、テクニックやレイアウトがそれぞれ異なる無数の中小のサイト運営者のプログラム変更に対抗できるほどの余裕はない(補足:ある読者からの指摘によると、アドブロックは結局、フェイスブックとの闘いに敗れた)。

広告ブロックツールにはもう一つ不利な点がある。強引になりすぎると、正当なコンテンツをブロックしたり、サイトのデザインを台無しにしたり、速度制限などサイト運営者からさらに大きな反撃を受けたりする恐れがある。

広告ブロックツールは既に複数の人気サイトに対応するだけで精いっぱいなのに、もうすぐ(火を噴く)ドラゴンと対峙することになる。

火を噴くグーグルのブラウザー

米グーグルがブラウザー(閲覧ソフト)「クローム」に広告ブロック機能を搭載する方針を表明したのを受け、これでバナー広告は絶滅すると一部では受け止められた。だが詳しい調査の結果、グーグルの狙いは別にあることが示されている。

クロームの広告ブロックツールはマルウエアや自動で再生される動画を対象にした限定版で、通常のバナー広告は排除されない。大半の人にはこれで十分であり、ポップアップメッセージやサイト運営者からの反撃を招くこともない。これは「命令するのではなく、妥協点を見いだす」という広告ブロックのあるべき姿でもある。

広告ブロックソフト各社は単純なことに、クロームに搭載された新たなライバルと自社製品がうまくすみ分ける世界を想定している。われわれがそうした印象を与えてしまったのかもしれないが、「サイトへの貢献」というクロームの広告ブロークツールのもう一つの働きを各社は見落としている。

クロームはサイト運営者に「ホワイトリストに載せてほしい」というポップアップを表示する新たな手段を提供することになるが、ここではこうしたポップアップはブラウザーのお墨付きを得ているため、排除したくてもそれを可能にする拡張機能がない。このツールの存在自体が適切なポップアップの正当性を示す役割を果たすことになるため、そのサイトは広告ブロックツールにとってさらに過酷な場になり、ブロックツールのメリットは損なわれる。

このため、広告ブロックソフトのせいで画面に表示されるポップアップメッセージがさらに増えているようなら、パソコンでソフトウエアが邪魔になったときのように「削除」をクリックしてしまって構わない。

By Adam Ghahramani=米ニューヨークに拠点を置く独立系のプロダクト・マーケティングプロデューサー

(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)

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