OPEC原油生産量、過去最高水準に
【ロンドン=黄田和宏】石油輸出国機構(OPEC)は12日、6月の加盟国の原油生産量が前月に比べて日量26万バレル増加し、3286万バレルになったと発表した。インドネシアやガボンの再加盟により単純比較はできないが、過去最高水準に達したもようだ。政情不安で減産していたナイジェリアの生産量が10万バレル近く回復したほか、イランが増産を継続し、生産量を押し上げた。
2016年のOPEC産原油への需要見通しも引き上げた。7~9月期は3320万バレル近くと、前月時点の予測を30万バレル強上方修正した。非OPEC加盟国での供給が頭打ちとなり、OPECが一段と増産しなければ、一時的に原油市場の供給過剰が解消する可能性がある。OPECは今回、初めて17年の見通しを公表し、OPEC産原油への需要が16年に比べて110万バレル多い3300万バレルに達すると予測した。
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