米、耐食鋼に反ダンピング関税 中国など5カ国・地域確定
【ワシントン=河浪武史】米国際貿易委員会(ITC)は24日、中国など5カ国・地域から輸入した耐食鋼が不当に安く販売されていると認定し、反ダンピング(不当廉売)関税の適用が確定した。ITCは22日にも日中の冷延鋼板が不当廉売だと認定している。中国の過剰生産と米鉄鋼メーカーの業績悪化で世界的に摩擦が強まっている。
税率は中国向けが209.97%と最も高い。ほかのインド、イタリア、韓国、台湾は約3~92%だ。腐食に強い耐食鋼は電気機械、発電設備などに使われ、米国では中国製品の輸入が急増している。米鉄鋼メーカーは一部従業員の一時帰休を余儀なくされており、雇用問題が大統領選の争点の一つになっている。