印パ参加、結論出ず 原子力供給国グループ会合
【ウィーン=共同】原子力関連資機材の輸出を管理する原子力供給国グループ(NSG)は9日、ウィーンで会合を開き、核拡散防止条約(NPT)未加盟の核保有国、インドとパキスタンの参加について協議した。外交筋によると、NPT未加盟国の参加を認める規則や手続きの必要性を巡り各国の意見が大きく隔たり、結論は出なかった。今月下旬にソウルで開かれる総会で引き続き議論する。
米国は中国をにらんでインドとの戦略関係を強化。東芝の米子会社ウエスチングハウス・エレクトリック(WH)によるインドでの原子力発電所建設で基本合意するなど原子力協力を拡大しており、9日の会合でも英国などと共にインドのNSG参加を支持した。
NSGは2008年にインドへの核燃料輸出などを例外的に解禁。パキスタンはNPT未加盟国間の「差別のない扱い」を主張、インドの参加優先は地域安定に悪影響を及ぼすとけん制している。
米国は、パキスタンとは原子力協定の交渉に入っておらず、インドのような例外の適用も求めていない。
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