「サーブ」買収のNevs、中国でEV相次ぎ受注
【フランクフルト=加藤貴行】「サーブ」ブランドの電気自動車(EV)を生産するナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン(Nevs、スウェーデン)が中国でEVを相次ぎ受注している。中国の自動車リース会社とは2020年末までに計15万台を供給することで合意。国有企業系にも2万台を納入する。Nevsでは中国で高まるEVの導入機運を後ろ盾に事業拡大を狙う。
Nevsは中国の新興リース会社、パンダ・ニュー・エナジーにEVを供給する。20年末までに納入する15万台に加え、10万台分のサービス契約も結んだ。受注額は780億元(約1兆4700億円)。パンダ社は5年内に世界最大のEVリース会社になることを目指す。
中国の大型国有企業、中国航天科工集団傘下の中国華騰工業にも2万台を納める。中国メディアによると、受注額は66億元。華騰工業はEVの関連部品の研究開発や製造、販売でも協力する。
Nevsは12年に香港を拠点とする環境系企業、ナショナル・モダン・エナジー・ホールディングスが旧サーブの資産を買収して発足、EV専業として中国を拠点に事業を手掛ける方針を打ち出していた。15年には中国の天津で「サーブ」ブランドのEVを生産する合弁会社を設立している。