4~6月GDP、年率6.8%減 駆け込み需要の反動
内閣府が13日発表した2014年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比1.7%減、年率換算では6.8%減だった。マイナスは2四半期ぶりで、1~3月期(年率換算で6.1%増)から急減した。消費増税前の駆け込み需要の反動が出て、自動車や家電など耐久消費財を中心に個人消費が大きく落ち込んだ。
QUICKが12日時点で集計した民間予測の中央値は前期比1.9%減、年率7.2%減だった。
生活実感に近い名目GDPは前期比0.1%減、年率では0.4%減だった。名目では7四半期ぶりのマイナスとなった。
実質GDPの内訳は内需が2.8%分押し下げ、外需は1.1%分のプラスだった。輸出は0.4%減。東南アジアなど新興国経済の回復の遅れが響いた。輸入は5.6%減。消費増税前の駆け込み需要の反動減を受けた国内需要の縮小で、通信機器や電子部品などを中心に減少した。
項目別にみると、個人消費が5.0%減と、7四半期ぶりのマイナスだった。駆け込み需要の反動で自動車や家電など耐久消費財を中心に需要が落ち込み、1~3月期(前期比2.0%増)から大幅に減少した。住宅投資も10.3%減だった。1~3月期に投資が集中した反動が出て、設備投資は2.5%減だった。公共投資は0.5%減。民間在庫の寄与度は1.0%のプラスだった。
総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期と比べてプラス2.0%だった。19四半期ぶりに前年を上回った。国内物価の動きを示す国内需要デフレーターは2.4%上昇した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕