チリで火山噴火、住民4400人避難 1人不明
【リオデジャネイロ=共同】チリ南部のカルブコ火山が22~23日にかけて噴火した。ロイター通信などによると、火砕流の危険があるなどとして、チリ政府は半径20キロの地域から住民約4400人を避難させた。死傷者は出ていないが、登山者1人が行方不明。
現地からの報道によると、カルブコ火山から立ち上った噴煙は約1万5千メートルの高さに達し、50キロ離れた地点からも確認できた。地元の航空会社は同火山に近いプエルトモントの空港への運航を停止した。
噴火当時、カルブコ火山から約10キロの地点にいた男性は「大型トレーラーが走るような音が鳴り響き、地面が揺れた」と話した。
カルブコ火山は首都サンティアゴから南へ約千キロに位置し、標高約2千メートル。1961年にも大きな噴火があったが、72年以降は火山活動がおさまっていた。
チリは火山国として知られ、3月にも南部でビジャリカ火山が噴火した。