建屋カバー屋根、パネル2枚戻す 福島第1原発1号機
東京電力は5日までに、福島第1原発1号機の原子炉建屋カバー上部から試験的に取り外していたパネル2枚を元の屋根部分に戻した。10月末から開いていた建屋カバーの屋根が再び閉じた。
東電によると、4日までに周囲の放射性物質濃度の目立った上昇は確認されていない。
東電は、1号機建屋北側での汚染水対策「凍土遮水壁」の工事が終わるのを待って、来年3月には建屋カバーの本格的な取り壊しを始める。
屋根は幅約7メートル、長さ約42メートルのパネルを6枚並べた構造で、中央部の2枚を取り外した後、開口部から放射性物質が飛散していないか観測機器を使って監視を続けていた。
建屋カバーの解体には1年程度かかる見込み。東電は原子炉建屋上部に残るがれきを撤去した上で、早ければ2019年度前半に使用済み核燃料プールからの燃料取り出しを開始する。〔共同〕