エンジンで充電可能なEV 広州汽車、5年以内に
中国の広州汽車集団(GACグループ)は、レンジエクステンダー付きEV(電気自動車)「WITSTAR」の生産を5年以内に開始する計画を明らかにした。2015年1月12日から開催されている「The North American International Auto Show(NAIAS、デトロイトモーターショー)2015」で、レンジエクステンダー付きEVのSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)タイプのコンセプトカーを公開した。
レンジエクステンダーとは、EVの電池残量が少なくなった時にガソリンエンジンを発電機として使って電池を充電する航続距離延長装置のこと。広州汽車のEVは電池に蓄えた電力だけで約100kmの走行が可能だが、同延長装置を使うと航続距離を600km程度まで延ばせる。航続距離を100km延ばすのに必要なガソリンは2L以下で済むという。
EVとしての走行性能を見ると、最高速度は160km/hであり、停止から50km/hまでの加速時間は4.5秒となっている。駆動用モーターの性能や電池の種類、総電力量などの詳細は現時点で明らかにしていない。
なお、広州汽車は今回の展示会でレンジエクステンダー付きEVに加えて、「GS4」「GA6」という2種類の新車も公開した。前者の「GS4」は小型SUVで、排気量1.3Lのターボエンジンを搭載。2015年3月までに量産を開始する。後者の「GA6」は中国で販売している車種で、2017年から米国でも販売する計画である。
(日経Automotive 高田隆)
[日経テクノロジーオンライン 2015年1月15日掲載]