中間貯蔵搬入、環境相「3月11日までに開始」
望月義夫環境相は16日の閣議後会見で、東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う福島県内の汚染土を保管する中間貯蔵施設をめぐり、地元が汚染土の受け入れ条件とした安全協定などを整えることを前提に、4年前に東日本大震災が起きた3月11日までに搬入開始を目指すと発表した。望月環境相は「大きな節目の前に搬入が開始できるようにしたい」と述べた。
当初の目標は1月中としていたが、福島県や双葉、大熊両町との調整が遅れたため延期する。
双葉、大熊両町の建設用地(1600万平方メートル)のうち、企業などから借りた土地に汚染土を試験搬入する保管場(2万平方メートル)を整備する。2月に着工する予定。
地元が搬入受け入れの条件とする5項目のうち(1)国による搬入ルートの管理と周辺対策(2)施設と輸送の安全性確保(3)県や大熊と双葉両町との安全協定の3項目について、政府は地元との合意に向けた作業を急ぐ。
政府は民主党政権時の2011年10月、中間貯蔵施設に関する工程表を地元に提示。自民党政権に交代後も踏襲し、13年12月に福島県などに建設受け入れを要請した。建設候補地を一部変更するなど地元との調整に時間がかかり、計画より着工が大幅に遅れている。