大間原発の完成、20年12月見込む Jパワー
Jパワーが青森県大間町で建設中の大間原子力発電所の完成時期を2020年12月と見込んでいることが11日、関係者への取材でわかった。北村雅良社長が13日に青森県を訪れ、県や大間町に今後の工程を報告し、年内に原子力規制委員会に新規制基準に基づく安全審査を申請する予定だ。
大間原発は08年5月に着工し、当初は14年11月の運転開始を予定していた。だが、東日本大震災で建設工事が長期間中断したため、これまで完成時期は未定としていた。工事進捗率は4割以下にとどまっている。
大間原発はウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を全炉心に装填できる世界初の原発で、規制委の審査は長期化が予想される。想定どおり完成できるかどうかは不透明だ。
大間原発を巡っては、30キロ圏内に入る津軽海峡対岸の北海道函館市が国とJパワーを相手取り、建設差し止めを求める訴訟を東京地裁に起こしている。