前回台風の影響を教訓に JR西、13日夕から運休
連休最終日で早めに周知
台風19号の接近に備え、JR西日本が在来線24線で13日夕方以降の運休を決めた。1週間前に浜松市付近に上陸した台風18号では運休などが相次ぎ、京阪神地区の約40万人の足が乱れた。「予想以上の影響が出た」(近畿統括本部)ことを教訓に異例の措置に踏み切る。
対象となるのは大阪、奈良の全域と滋賀、京都、兵庫、和歌山、三重などの一部地域で運行する特急、新快速、快速、普通列車。同日午後2時ごろから運転本数を減らし、4時ごろに全面運休する。
特急は「サンダーバード」「はるか」など京阪神発着の計118本が運休する。山陽新幹線は、午後からは速度を落としての運転や一部区間の運転見合わせの可能性もあるという。
JR西は台風18号の際、京阪神地区では計9線の全区間運休などを上陸前日に決定。東海道線(京都―大阪)では始発から約70%に本数を減らして運行する予定だったが、風が規制値を超えるなどしたため、約30分運転を見合わせるなどし、大幅にダイヤが乱れた。
また13日が3連休の最終日にあたることもJR西の判断に影響を与えた。行楽などで遠方から関西に戻る乗客も多いとみられ「早めに運休を周知することで、移動手段の変更などの対策をとってもらいたい」という。
JR西は12日午後、各駅で運行取りやめを伝えるポスターを掲示。構内アナウンスも流すなど対応に追われた。在阪の私鉄関係者からは「驚いている。影響が広がりそうだ」といった声が出た。