サムスンに情報不正使用で賠償命令 米連邦地裁
【ミネアポリス=兼松雄一郎】米カリフォルニア州連邦地裁が先週、韓国サムスン電子とその弁護士事務所に対し計200万ドル(約2億円)を米アップルとフィンランド・ノキアに対し支払うよう命じていたことが分かった。サムスンはアップルとの特許紛争の審理の過程で入手したアップルの機密情報を、ノキアとの交渉に不正使用していたという。
3年以上にわたり特許紛争を続けるアップルとサムスンは、一連の訴訟で日本にはない「ディスカバリー(証拠開示)」制度を積極活用。多くの社内資料が法廷で開示されている。サムスンの弁護士事務所クイン・エマニュエルは弁護士限定で開示されたアップル・ノキア間の特許使用条件の情報をサムスンに流し、サムスンがそれをノキアとの特許利用交渉に不正に使用したとして問題となっていた。
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