半導体メーカーの2014年設備投資、東芝が高い伸び率
市場調査会社の米IC Insightsによれば、2014年の半導体メーカーの設備投資額で、上位10社のうち最も前年比成長率が高いのは米SanDisk(サンディスク)の86%だという。同社は前年の8億5900万米ドルを大きく上回る16億米ドルを投じるとみられる。主な用途は3次元NANDフラッシュメモリーの増産。事業パートナーである東芝も、前年比20%増の19億5000万米ドルを投じる見込みで、設備投資額を企業別にみると東芝が世界7位、SanDiskが8位になるという。
上位3社の顔ぶれは前年と変わらず、韓国サムスン電子、米インテル、台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)。この3社だけで業界全体の設備投資額の51.8%を占める見込みだ。首位のサムスン電子は2012~2014年の設備投資額が353億米ドルに上り、このうち6割をメモリーに振り向ける。
2014年の半導体業界全体の投資額は前年比8%増の622億3000万米ドルと予測されている。上位10社では、サムスン電子が1%減、TSMCがほぼ前年並みとなる以外は軒並み投資額を増やす傾向である。一方で、11位以下の企業は合計で前年比3%増と、上位10社より伸び率は小さい。中長期的には、下位メーカーのファブレス/ファブライト化が進むとIC Insightsは予測している。
(日経テクノロジーオンライン 赤坂麻実)
[Tech-On! 2014年3月24日掲載]
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