規制委、志賀原発の審査保留を決定 断層問題で
原子力規制委員会は20日の定例会合で、北陸電力から12日に申請があった志賀原発2号機(石川県)の安全審査を当面は保留扱いにすることを決めた。同原発は敷地内に活断層がある疑いを持たれており、規制委は有識者の調査団を設置して評価中。この断層問題に結論が出るまで、本格審査に入るのを先送りする。
敷地内に断層問題を抱える原発としては、東北電力も6月に東通原発(青森県)の審査を規制委に申請し、同じように保留扱いになっている。
原発は重要施設の真下に活断層がある場合、運転再開できないことになっている。断層問題を指摘され、規制委が調査に乗り出した原子力施設は全国に6カ所。このうち日本原子力発電の敦賀原発(福井県)は昨年、2号機の真下に活断層があると規制委に認定されている。一方、関西電力の大飯原発(同)は活断層がないと認められ、安全審査が再開された。
残りの4施設は関西電力の美浜原発(同)、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(同)と志賀原発、東通原発。いずれもデータの不足などで断層問題の調査が長引き、運転再開に向けた動きがストップしている。