環境相「双葉、大熊両町に850億円」 中間貯蔵施設建設巡り
東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設を巡り、石原伸晃環境相は26日午前、候補地の一つである双葉町議会の全員協議会に出席し、国が復興や生活再建に充てる総額3010億円の交付金に関する方針を伝えた。このうち「850億円を(2候補地の)双葉町、大熊町に直接交付する」と述べ、県が独自に措置する150億円と合わせて両町への拠出は計1000億円になる見通しとなった。
3010億円の交付金のうち、中間貯蔵施設関連は1500億円で、これまで交付対象の地域は県や両町の協議で決めると説明していた。石原環境相は「現時点で国として示せる最大限の内容を提示した。これらを踏まえて受け入れの判断を頂きたい」と述べ、理解を求めた。
協議会終了後、伊沢史朗町長は報道陣に対し、「受け入れの判断はまず地権者、住民に対して理解を得ることが最重要課題」と述べた。佐々木清一議長は「地権者、地域住民が最終的な判断をすべきだ」とし、国に地権者向け説明会の実施を求めた。
石原環境相は26日午後、大熊町議会の全員協議会にも出席。佐藤雄平県知事は近く県幹部による会議を開き、月内にも施設の受け入れを最終判断する見通し。