「ローマの休日」の階段修復 ブルガリ、2億円で

ローマの観光名所「スペイン階段」が、高級宝飾品ブランド「ブルガリ」の支援で修復されることになった。修復費約150万ユーロ(約2億1千万円)をブルガリが負担。着工は来年で、2016年半ばごろに完了する見通し。
スペイン階段は、映画「ローマの休日」でオードリー・ヘプバーンがジェラートを食べるシーンで知られる。最後に修復されたのは約20年前で、階段や壁の一部がはがれるなど老朽化が目立つ。作業は段階的に行うため、修復期間中も観光客に公開されるという。
イタリアでは、財政難の政府や自治体に代わり有名ブランド企業が歴史的建造物の修復に乗り出す動きが進んでいる。ローマの円形闘技場遺跡、コロッセオの修復には高級革製品ブランド「トッズ」グループが2500万ユーロを拠出し、トレビの泉は「フェンディ」が支援。企業側には広告効果もあるが、遺跡の商業利用との批判もある。
ブルガリは1884年にローマで創業。地元メディアによると、スペイン階段修復への寄付は創業130周年の記念という。
(ローマ=共同)