JR西金沢支社長、新幹線開業後に「並行の特急廃止」
西日本旅客鉄道(JR西日本)金沢支社の三浦勝義支社長は4日、就任後初の記者会見で、2014年度末の北陸新幹線の開業後は「金沢以東の並行在来線を走る特急は原則として運行しない」と述べた。並行在来線の区間を走る寝台特急を除く4列車が対象となる。これに伴い、金沢と越後湯沢を結ぶ「はくたか」は廃止となる方向だ。
大阪と富山を結ぶ「サンダーバード」、名古屋と富山を結ぶ「しらさぎ」は原則として直通運転がなくなり、金沢発着になる。富山や高岡と京阪神、中部圏を往来する場合には北陸新幹線か第三セクターによる在来線と乗り継ぎが必要になる。
JR西日本管内での並行在来線の区間は、JR北陸本線の金沢―直江津間。「はくたか」が走る北越急行の犀潟―六日町間や、JR東日本管内の上越線の六日町―越後湯沢間は並行在来線ではないが、JR西日本は北陸新幹線が開業すれば「はくたか」が上越新幹線経由で北陸の主要駅と首都圏とを結ぶ役割を終えると判断した。今後、同列車の廃止について北越急行との協議に入る。
JR西日本は金沢と新潟を結ぶ「北越」も、直江津までの運転を終了する方針だ。JR東日本は同社管内の直江津から新潟間の運行を継続するかどうか「検討中」(広報部)と話している。
新幹線の開業後は並行在来線の区間と石川、富山、新潟の各県がそれぞれ出資し、個別に設立する第三セクターが運行を担う。
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