日米専門家ら「核不拡散、日本が主導を」 国際シンポ
20日に開いた国際シンポジウム「原子力と安全保障を考える」で講演したロバート・ウィラード米原子力発電運転協会理事長(前米太平洋軍司令官)はエネルギー安全保障や核不拡散の観点から「安全な原発の再稼働が日本にとって重要だ」と指摘した。日米の専門家からは、原子力技術の平和利用に徹している日本が世界の核不拡散を主導すべきだとの意見が相次いだ。
シンポジウムは日本経済新聞社と日本経済研究センターの主催で開いた。ウィラード氏は「原発を開発した日本はエネルギーの海外依存度の低下に成功した」と強調した。パネル討論では、ジョン・ハムレ米戦略国際問題研究所(CSIS)所長が「原発を日本が放棄したら、世界での核不拡散への影響力はなくなる」と語った。
その後に講演した礒崎陽輔首相補佐官は集団的自衛権の行使をめぐる憲法解釈について「集団的自衛権は必要最小限を超えるから行使できないとの解釈については議論していかなければならない」と変更に前向きな考えを示した。