「H2A」打ち上げ成功 災害監視衛星を軌道に投入
三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日午後0時5分、種子島宇宙センター(鹿児島県)から国産の主力ロケット「H2A」24号機を打ち上げた。災害監視などに使うJAXAの陸域観測技術衛星「だいち2号」などを搭載。発射から約16分後にだいち2号を分離して予定の軌道に投入し、成功を確認した。
だいち2号はレーダーで地上のわずかな変化を観測する。地震や津波、地盤沈下などの災害の監視や対策に役立てるほか、森林伐採やインフラの監視などにも利用が期待される。2011年に運用を終えただいち1号の後継機で、性能を大幅に高めた。
H2Aの打ち上げは今年2月以来。18回連続の打ち上げ成功で、H2A単体での成功率は95.8%(24機中23機)となった。国際的な信頼性の目安とされる95%を維持している。ロケットの国際的な信用度が一段と高まり、海外の人工衛星の受注獲得に向けて弾みがつきそうだ。
H2Aには「だいち2号」に加え、ロケットの余ったスペースを活用して、東北大学の衛星「RISING-2」や和歌山大学の衛星「UNIFORM-1」など4基の小型衛星も相乗りしている。
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