豪州、韓国とのFTA交渉妥結 牛肉・砂糖など関税撤廃
【シドニー=高橋香織】オーストラリアのアボット首相は5日、韓国と2009年から進めてきた自由貿易協定(FTA)交渉が妥結したと発表した。豪州側の発表によると、牛肉や砂糖など豪州産農産品に課されている最大300%の関税などを撤廃する。豪州は貿易自由化交渉の進展を通じた経済成長を目指しており、日本との経済連携協定(EPA)交渉妥結を急ぐ。
韓国は豪州にとって3番目の輸出相手国。貿易額は2012年に320億豪ドル(約3兆円)だった。豪政府はFTA締結を通じ、韓国への輸出が2030年までに25%増えると予測。中でも主要輸出品である牛肉や乳製品などの農産品輸出は73%の増加を見込む。
アボット政権は貿易自由化を推進する経済外交に力を入れ、韓国や中国とのFTAや日本とのEPAについて、9月の政権発足から1年内に妥結を目指す方針を示していた。