大間原発差し止め、函館市が3日提訴 国など相手に
北海道函館市は3日午後、国や電源開発(Jパワー)を相手取り大間原発(青森県大間町)の原子炉設置許可取り消しや建設中止を求め、東京地裁に提訴する。自治体による原発差し止め訴訟は初めて。
函館市と大間原発は津軽海峡を挟んで最短で約23キロ。訴状で市側は「大間原発の設置許可申請時に用いられた安全設計審査指針や、原子力規制委員会が策定した新しい規制基準では安全性は確保できない」と主張。「原発周辺に活断層がある可能性があるほか、テロ対策も不可能」とも訴えている。
大間原発は改良型沸騰水型軽水炉。世界で初めてウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を全炉心で使用できる設計。Jパワーは3月の大間町議会で、完成後の稼働に向け、規制基準を満たすかどうかの審査を今秋にも原子力規制委に申請すると表明した。〔共同〕