川崎重工業、炭素繊維の鉄道台車を熊本電鉄に初納入
川崎重工業は、CFRP(炭素繊維強化樹脂)をフレームの一部に採用した鉄道車両用台車「efWING」2台を熊本電気鉄道(熊本市)に納入したと2014年3月14日に発表した。
CFRP部は、フレームの一部であると同時に弓形のCFRP製ばねの機能を備え、サスペンションの役割も担う。川崎重工によると、CFRPを導入した鉄道車両用台車は「世界初」という。
従来の鉄道車両用台車は鋼製だったが、efWINGではフレームの一部をCFRP製とすることで軽量化を実現した。
さらに、従来はコイルばねだったサスペンション部を弓形のCFRP製ばねに置き換えたことで、各車輪がレールに与える力が安定し、乗り心地が向上した。「脱線原因の1つである輪重抜け(曲線や線路不整部分を走り抜ける際に車輪からレールに伝わる上下荷重が減少すること)も半減できる」(同社)とする。
(日経ものづくり 池松由香)
[Tech-On! 2014年3月14日掲載]
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