山形―名古屋便、約3年半ぶり復活
フジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)は14日、3月30日から山形―愛知県営名古屋(小牧)線を開設すると発表した。小型ジェット機で1日1往復運航する。山形―県営名古屋線は2010年10月に日本航空が撤退して以来、約3年半ぶりの復活となる。
FDAは総合物流会社の鈴与が全額出資する子会社として、08年6月に設立。09年7月から就航し、現在、静岡や県営名古屋空港などを拠点に11路線が全国で運航している。山形は12路線目で、東北地方では青森、花巻に次いで3番目。
小型ジェット機の場合、採算が合う分岐点は搭乗率が65%とされる。試算では山形―県営名古屋線で最低でも年間3万6千人の乗客が必要。撤退した日本航空はピーク時に2万6千人の乗客を集めたので、1万人の上乗せが求められる。
山形県庁で会見したFDAの須川恒次専務は「昨秋から飛ばしていたチャーター便が好調だったので、定期便の就航を決めた。自助努力と地元自治体や経済団体の協力を得ながら需要を掘り起こしたい」と話した。
山形県も全面的に支援する考え。空港の着陸料を当面の間、無料にするほか、空港使用料も全額県が補填する。山形市から空港のある東根市へのアクセスは現在、乗り合いタクシーしかないが、空港バスの復活もバス会社に働き掛ける。
山形空港は今年で開港50周年を迎える。3月30日には山形―東京便の2便化も決まっており、県営名古屋線の復活と合わせて利用客の増加が期待される。
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