12年の海外勢、日本国債の保有残高は過去最高 3年連続で増加
日銀が25日発表した2012年10~12月期の資金循環統計(速報)によると、海外投資家による日本国債の保有残高は12月末時点で11年と比べると7.4%増の84兆30億円だった。四半期で過去最高だった9月末時点(86兆528億円)に次ぐ大きさ。暦年比較では10年以降、3年連続でプラスとなり、残高は過去最高となった。
国債の保有者別構成比率で海外勢は8.7%。過去最高だった9月末時点(9.1%)からは低下したが、依然高水準にとどまっている。欧州の債務問題で日本国債を相対的に安全資産とみなす動きがプラスに寄与した。ただ年末にかけて欧州の問題が一服したとの見方が広がったこともあり、伸び率は11年(38.5%)よりも縮小した。
日銀が保有する国債残高は9月末時点からさらに増え、115兆4006億円だった。国債保有の構成比率は12.0%に高まり、2006年3月末時点(12.2%)以来の高水準。包括緩和政策の一環として資産買い入れ等基金を通じて国債の買い入れを増やしていることが背景にある。〔日経QUICKニュース(NQN)〕