「検察官役」が裁判官に 陸山会事件の山本弁護士
小沢一郎・生活の党代表が強制起訴された「陸山会事件」の裁判で検察官役の指定弁護士を務めた第二東京弁護士会所属の山本健一弁護士(49)が1日、名古屋高裁判事に任官した。
弁護士の経験を積んだ人が裁判官になる弁護士任官で、山本氏は「一つ一つの事件を丁寧に扱っていきたい」と話した。
事件では、2004年に陸山会が取得した秘書寮用地の購入費をめぐり、一連の収支報告書に虚偽記入があったとして東京地検が10年2月、代表の元秘書3人を政治資金規正法違反罪で起訴した。代表は不起訴となったが、検察審査会の2度の議決を経て、検察官役の指定弁護士が11年1月に強制起訴した。
山本氏は、主任格の大室俊三弁護士(64)と村本道夫弁護士(59)とともに指定弁護士を務めた。昨年4月の東京地裁判決は小沢代表に無罪を言い渡し、同年11月の東京高裁判決も支持。指定弁護士側は上告せず、無罪が確定した。〔共同〕