野党再編会合、広がりに課題 逆風下で30人どまり
民主党、日本維新の会、みんなの党の中堅・若手議員有志は11日夜、野党再編をにらんだ会合「DRYの会」を都内で開いた。8月以来となる会合で再編機運を広げる狙い。ただ新党による再編に反対するみんなの渡辺喜美代表が圧力を強めるなど逆風が吹く中、出席者は予定した40人程度を下回る約30人にとどまった。維新が大半を占め、広がりに課題を残した。
会合では10月召集の臨時国会中に社会保障改革に関する勉強会を立ち上げる方向で一致。みんなの出席者からも「政界再編が必要だ」との声が上がった。主要政策を擦り合わせながら、次期衆院選前の再編も視野に、自民党に対抗できる野党勢力の結集を目指す。
最も積極的なのは維新のメンバーだ。橋下徹共同代表(大阪市長)は新党結成による野党再編を主張、有志会合にも党全体で臨み、44人いる衆参の当選1回議員の大半に参加を呼びかけた。民主、みんな両党で再編推進論を後押しする狙いもあり、再編に積極的で渡辺氏に更迭された江田憲司前幹事長とも連携したい考えだ。
ただ11日は、みんながDRYの会合と同じ時刻に渡辺氏主催の党会合を開催。DRYの主要メンバーの柴田巧氏は渡辺氏の会合を途中で抜けて駆けつけたが、所属議員からは「踏み絵を迫られている」との声も漏れる。渡辺氏は政策の一致した政党で連立を組む「政党ブロック(連合)構想」を掲げており、再編派への締め付けを強めるとみられる。
民主党内でも再編の動きは広がりを欠く。DRYの主要メンバーは執行部と距離を置く前原誠司元政調会長や細野豪志前幹事長らに近い議員が多く「党への影響力は限定的だ」との見方が強い。
みんなと民主党からは約10人ずつの出席を予定していたが、集まったのはそれぞれ5人程度。主要メンバーでみんなを離党した柿沢未途氏は会合後、記者団に「ここから先は各党の所属議員の腹次第だ。覚悟が決まらなければうまくいかない」と語った。