官房長官、シリア情勢「各国と連携し事態改善へ努力」
菅義偉官房長官は29日午前の記者会見で、シリア情勢に関して「様々な周辺情報については関係各国との情報交換によって接している。引き続き各国と緊密に連携しつつ、事態の改善に向けてできる限り努力していきたい」との意向を示した。
安倍晋三首相は訪問先のカタールで記者会見し「日本政府としてシリアで化学兵器が使われた可能性が極めて高いと考えている。化学兵器の使用はいかなる場合でも許されない」と述べた。菅氏は首相発言の意図を「情勢が非常に悪化していることを憂慮する観点から我が国の立場を改めて明確にしたものだ」と説明した。
そのうえで「我が国として昨年春以降、シリアの治安当局による一般市民への弾圧を強く非難してきている。アサド大統領は既に国際社会の信頼を失っており、道を譲るべきだと明確にしている」と強調した。
国連の潘基文(バン・キムン)事務総長が歴史認識を巡り日本の政治指導者に反省を求める発言をしたことに関して、菅氏は「潘氏が『韓国、中国を含む3カ国について述べたものである』と説明している。真意はある意味で明らかになったと思う」と述べ、問題視しない考えを示した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕